2009年02月03日

愛知大、金融取引含み損120億 名古屋駅南進出見直し

2009年2月3日 asahi.com

 愛知大学(愛知県豊橋市)が、資産運用のために始めたデリバティブ(金融派生商品)取引で、昨年10月末時点での含み損が約120億円に達することが分かった。財務問題の責任をとる形で、経営担当の太田明副学長が辞任する意向を示した。名古屋市の笹島地区への進出計画も見直す方向だ。

 愛知大の複数の幹部によると、損失が出ているのは「通貨スワップ」と呼ばれる取引。多くは円安になると利益が出る仕組みだった。しかし、金融不安の影響による米ドルの下落などから含み損が発生。昨年10月末時点で計19本の取引を試算すると計120億円に達するという。

 そのうち1本について、昨年11月に解約を決め、28億円の損失を確定させた。残りの取引については扱いを検討している。いまのところ「一気に解約すれば、大学の経営に響きかねない。数本は処理するにしても、大半は時間をかけて処理するしかない」(幹部)と判断している。

 このため、資金運用などを担当している太田副学長がけじめをつける形で辞意を示し、認められる方向だ。

 再開発事業が進む名古屋駅南側の「ささしまライブ24地区」への進出計画についても、見直す方向で名古屋市とも話している。

 当初の計画では新学部のほか、同県三好町の名古屋校舎の学部や、豊橋校舎の一部の学部を移し、約290億円を投じて23階建てと11階建ての校舎などを建設するとしていた。しかし、「少なくとも、一部の階数を減らすなど規模を縮小させる方針」(幹部)という。12年の開校予定も、内部には時期の延期を探る声がある。

 また、豊橋校舎で二つの新学部を10〜12年度をメドに設けるとしてきたが、食や農を扱う構想の文理融合型の新学部について、棚上げする方針を決めた。ある幹部は「財務の先行きが不透明な中で、計画通り進めるのは難しい」としている。

 愛知大の08年3月末の総資産は約545億円。(山本晃一)
posted by 現役 at 23:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 大学入試ニュース