2009年12月02日

新型インフル「追試」不公平? 受験生救済 大学ばらつき

2009年12月2日7時56分配信 産経新聞 鵜野光博記者
新型インフルエンザで大学入試を欠席した受験生を救済する「追試」をめぐって、各大学の対応が分かれている。文部科学省は受験機会を確保するよう呼びかけているが、季節性インフルはこれまで救済されていないという「不公平」を考慮して慎重になる大学や、逆に、病欠なら他大学の受験生でも追試対象とする大学も現れている。「新型」への対応は、大学入試の現場でも手探りのようだ。

 ■東大は慎重派

 「新型インフルの流行状況を見極めるため、決定は1月下旬から2月上旬までの間に行う。もし流行が軽微なら、追試は行わない」

 こう話すのは東京大学本部入試グループの担当者。見極める理由は、昨年まで季節性インフルで欠席した受験生には追試などの救済措置がなく、「新型」だけを根拠とした追試は不公平を招くからだという。

 文部科学省は10月上旬に新型インフルへの対応方針を決定し、1月の大学入試センター試験の追試験会場を従来の2カ所から47都道府県へと拡充、各大学に対しても追試などの救済措置を求めた。国立大学協会も10月末、2次試験で何らかの救済策を各大学が行うことで合意している。

 これを受け、「志願者に安心感を与えたい」(佐賀大)として追試実施を早々に決めた国立大がある一方で、東大のような慎重派もある。また、学生数約3千人と小規模な東京外国語大では、「教員数も少なく、追試用の問題作成はかなりの負担。センター試験と調査票で合否判定する方法もあり、方針を決めあぐねている」(入試課)と頭を悩ます。

 私立大でも対応は分かれる。早稲田大、慶応大はともに「特別な対応は決定していない」として流行の推移を見守る姿勢。一方、立教大、法政大などは各学部の追試を一日に集中させたうえで実施する予定だ。

 ■季節性もOK?

 対応でとりわけ目を引いたのは、追試対象を他大学の入試を病欠した受験生にまで広げた日本福祉大。秋の入試を対象に、12月20日に小論文のみの追試を行う。「本当はうちの大学を受けたかったのに、他の大学の入試が重なり受けられなかった受験生を考慮した」と担当者は説明する。

 ほとんどの大学で追試受験には「入試日に新型インフルに罹患(りかん)していたことを証明する医師の診断書」が必要だ。

 しかし、インフルが新型か季節型かは、病院で使う簡易検査キットでは分からない。このため、法政大では受験資格に「(新型)罹患の疑いがある者も含む」と明記し、事実上、季節性も対象としている。

 文科省の鈴木寛副大臣は会見で「新型インフルを世界が初めて体験しているわけだから対応は走りながら考えるしかない」と、今回が「特別」であることを強調。来年度に行われる入試については見直しもあり得る考えも示している。(鵜野光博)
posted by 現役 at 11:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 大学入試ニュース
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